<熊本地震>「想定外」宮城の教訓届かず(河北新報ニュース)
こんにちは。所員Tです。
最近、家の子供たち(男3歳と1歳)がなついてくれません。
いまはじっと我慢の時期なのでしょうか・・・・。
さて、昨日5月1日に以下のようなニュースがありました。
<熊本地震> 「想定外」 宮城の教訓届かず
上記記事にはおおまかに
・建物の耐震化の遅れが多くの被害を招いた。
・熊本では大地震は来ないとの意識が強く、地震保険への加入率が低かった。
ということがかかれているのですが、
その中に、構造設計者が繰り返しなんども聞く話題がありました。
それは
「コンクリートブロック塀の倒壊」
に関すること。
今回、地震によって道路側に倒れたブロック塀の下敷きになり、
熊本市の男性が命を落としてしまったようなんですが、
このブロック塀というものは、鉄筋が入っていない、施工がずさんである等の理由で
倒壊してしまうことが多く、それが原因で亡くなる人もいます。
そんなわけで構造設計者にとって「コンクリートブロック」というのは、そのことばが聞こえると
ピクッと反応してしまうぐらいの重要キーワードになっています。
そのコンクリートブロックなんですが、塀だけではなく、
実は事務所ビル、マンション等の間仕切り壁等に使用されているケースもあります。
このブロック壁、中にきちんと所要の鉄筋が入っていて、上階の床にしっかりと
くっついでいればいいんですが、施工の都合で上階の床としっかりつながっていない
(隙間が見られる)ケースがかなりあります。
※実際にコンクリートブロックを積んでいくイメージをしてみてください。そうしたら
最後の1段(最上段)を積むときに「どうやって床に固定するんだろう?」となりませんか。
ようするにブロックを積む位置を正確に把握し、事前に床から鉄筋を出しておかなければ
ならないのです。急遽ブロック壁の位置を変更しなければならなくなった場合は、
対応するのが大変です。
事務所ビル、マンション等では、天井があるケースが多く、その部分で壁がひっかかるために
すぐに倒壊し、上からブロックが降ってくることはあまり多くないかもしれませんが
それでも危険なことにはかわりありません。
お手元に建物の図面をお持ちの方は、一度その壁がコンクリートブロックかどうかを
確認するといいかもしれません。